机に座って作業していると、
たまに、とてつもない虚無感に襲われることがあります。
大人になってまで、僕は日がな一日何をやっているんだと…。
電車に乗って大学に行き、
絵を描き、未来に対する妄想を繰り返します。
江戸時代ならもう人を斬っていたかもしれません。
戦時中なら赴いていたやもしれない。
そんな歳して、僕はまるで何の役にも立っていない、只の役立たずだなと、
ふとよぎることがあるのです。
いつか社会を変えうるかもねという、不確かな可能性だけを狂信して。
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例えいつか大物になっても、デザインからは45歳で脚を洗いたいと思っていました。
30までにはディレクターとなり世間を席巻することを前提として。
そして、
45歳の時にはバリバリのエアレースのパイロットとして飛翔し、
競技中の墜落事故で死去。
御年52。
人生、去り際引き際共に肝心ですからね。
誰にも迷惑をかけず、スパッと爽快に死ねて、思い通りに生きていけたなら、
人生50年と少しでも、僕は何ら未練なく灰を海にまいていただけます。
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しかし
我が儘、排他的、自分勝手。
少しそんな風でありすぎたかなと、反省することがありまして…。
帰り道にまたぼんやりと妄想を膨らませつつ、電車から玉川を眺めていました。
楽しいですね、妄想は。
(以下妄想)
“ 30までに子供をもてたらいい。
子供が自立したら、
西洋風な吹き抜けのある民家(世田谷区?)を改築して、夫婦でひっそりと子供向けの絵画教室をやりたいなと。
美術予備校なんかじゃなく、自由に描いたり作らせたり。
好きなことを好きなだけさせる。
月謝は5千円。
少し高いかな…。 ”
少し優しくなれはじめたのかもしれません。
END ...